メトロノームがBGMになっていませんか?

こんにちは。
小原ピアノ教室の小原です。
今回は前回の続き、
**「ビートを身につけるための練習方法」**について書きたいと思います。
その方法は、とてもシンプルです。
「よーく聴く」です。
期待された方、ごめんなさい(笑)。
メトロノームの音と、自分の出している音。
この2つをどちらもよーく聴きながら、アクティビティをします。
でも、「〜しながら」って、意外と難しくないですか?
身体を動かしながら……
手を打ちながら……
弾きながら……
「ながら」のつもりが、いつの間にかアクティビティだけに集中してしまい、
メトロノームがBGMになってしまう生徒さんは、実は多いです。
では、具体的にはどうするのか。
まず大切なのは、「注意を向けるべき音は、メトロノームの音だ」と理解してもらうことです。
そのうえで、教室では次のような方法を取り入れています。
① 一番効果があるのは「声かけ」です。
教室では私が、お家ではお家の方が、
「1、2、1、2」
「トン、トン、トン、トン」
と、メトロノームに合わせて声をかけてあげます。
メトロノームの役割を担うものを増やすことで、お子さんの耳も、よりメトロノームの音に注意を向けるようになります。

できるようになってきたら、
「今度はお手伝いなしで叩いてみよう」
と声をかけ、自分の耳でメトロノームの音を追えるようにしていきます。
30分のレッスンの中では、1分あるかないかの短い時間ですが、ここではかなり集中力を使います。
② 一人で取り組む場合
お子さんが一人で取り組む場合は、電子式のメトロノームか、スマートフォンのメトロノームアプリをおすすめしています。


片方の手でメトロノームを耳元に近づけ、もう片方の手でビートを刻んでもらいます。
ここで大切なのは、「注目すべき音を、耳の一番近くに置く」こと。
それが、「聴く練習」になります。
聴こえてくる音に自分のアクティビティを合わせること自体は、実はそれほど難しくありません。
大切なのは、メトロノームの音を追い続けられるかどうかです。
ビートが身体に入ってきたら、次はリズム練習に入ります。
リズムで特に気をつけたいのは、2分音符以上の伸ばす音符です。
お子さんにとって、伸ばしている時間は「待ち時間」になりがちです。
この「待ち時間」も、同じ速度で刻めるようになれば、リズムの初歩はクリアです。
8分音符など、細かい音を正確に刻む方法については、また別のお話になるので、今回は省きます。
さらに進むと、曲の練習でもメトロノームを使い始めます。
メトロノームに合わせる身体の部分が、段階的に全身から末端(指先)へと移動していきます。
当然、難易度も上がります。
最初のうちは、指先がなかなか思うように動いてくれません。
そのため、
動かしやすい指は早くなったり、
動かしにくいところは遅くなったり……
まさに、「お指様の言うとおり」状態になりがちです(笑)。
ところが、ビートがしっかり身体に入っているお子さんは、メトロノームがなくても、
自分で「今、ちょっとズレた」と修正するようになってきます。
目安としては、入会2ヶ月目くらいから、そういう姿が見られることがあります。
おそらく、自分の出した音に「ものすごい違和感」を感じるのだと思います。
これは、良い耳を持っている証拠です。
音楽をする上で、とても大切な力だと思います。
演奏が安定してくると、ビートそのものの練習は少しずつなくなり、リズムメニューとして、演奏するための基礎を作っていきます。
ただ、ここで終わりではありません。
簡単な曲ではメトロノームに合わせられていた生徒さんでも、
ある程度曲が弾けるようになってくると、曲によって合わせられない箇所が出てくることがあります。
これは、曲が難しくなり、脳の容量を100%、指を動かすことに使っているからです。
ある程度曲を覚えて、指も動くようになってきたら、
「音符を追いかけること」から
「自分が演奏している音楽を聴くこと」へ意識をチェンジします。
そこにメトロノームを加えて、今度は「聴くこと」に集中してもらいます。
この先は、もう少し進んだお話になりますので、また書いていきたいと思います。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。


